Googleは常に検索機能を変更し続けており、強化点は1年間で500件を超える。近年同社は、検索ランキング、評価、アルゴリズムの変更に関する情報の一般公開を進めており、今年の夏にGoogleフェローのAmit Singhal氏が変更プロセスの概要を説明した。では、具体的にどのような変更が行われているのか? 14日(米国時間)にMatt Cutts氏(Google Distinguished Engineer)が、過去数週間に加えた改善から選んだ10件のアルゴリズム変更のリストを公開したので紹介しよう。

  • 鮮度が高く有用な情報をすばやく提供:3日(同)に公式ブログでGoogleフェローのAmit Singhal氏が説明した「Caffeine」のアップデート。約35%の検索結果に効果が及び、6-10%では顕著な効果が見られるという。
  • データ指定クエリの改善:ユーザーが期間を指定した検索クエリにおいて、期間内で最も関連性の高い結果を提供できるように情報の鮮度の取り扱いを変更。
  • Cross-language information retrieval (CLIR)のアップデート:Webコンテンツが少ない言語(アフリカーンス語、アルバニア語、スワヒリ語、ノルウェー語、マレー語など)での検索において、関連する英語ページを翻訳し、検索結果に英語タイトルと翻訳したタイトルを表示する。
  • ページコンテンツを備えたスニペットを増加:Webページ構造の解析を改善し、ヘッダ/メニューからではなく、ページコンテンツから抜き出した関連性の高いテキストをスニペットで提供できる可能性を高めた。
  • アプリケーション・リッチスニペットの拡張:リッチスニペットが表示されるアプリケーションの対象を拡大。
  • 検索結果内のページタイトルを改善:リンク内のアンカーテキストなどをヒントにページタイトルを生成する際に、アンカーテキストが重複する定型リンクを関連と見なさないことで、よりページの内容に関連するタイトルが付けられるようになった。
  • イメージ検索のシグナル変更:Webの進化と共に、拾い上げるシグナルを頻繁に変化させており、今回はWeb上の複数のドキュメントに紐付くイメージのシグナルをイメージ検索から除外。
  • 公式ページの識別向上:信頼性の高い情報がランキングの上位に置かれるよう、公式ページを判別する試みを調整。
  • IMEクエリの予測の修正:自動コンプリートのIMEクエリ(非ラテン文字を含むクエリ)の処理を改善。以前は、IMEクエリの変換などに用いられるキーストロークが自動コンプリートで記録されていた。
  • ロシア語の検索クエリ予測の改善:ロシア語での検索において、長すぎるクエリ予測を省き、よりすばやく正確な自動コンプリートを実現。