Googleの“新鮮さ”重視のアルゴリズム変更で35%の検索結果が変わる?

最終更新日:2024/03/04

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Googleがコンテンツの”フレッシュネス”、つまり新鮮さをより考慮したアルゴリズム変更を先週行ったことをご存じの方もSEO Japanの読者であれば多いと思いますが、35%の検索結果に影響がありうる、と聞いてはちょっと詳細を知りたくなってしまいますね。ということでサーチエンジンランドから今回のアルゴリズム更新に関する記事を。 — SEO Japan

グーグルは、検索結果を“新鮮”にする変化をもたらす新しい検索アルゴリズムを展開していると発表した。結果が新鮮になるだけではなく、全ての検索の約35%の結果に影響を与えると言う大きな変更が行われるのだ。

カフェインは構造、今回はアルゴリズム

結果の鮮度を高めることで、より関連性の高い結果を与えることが可能になる。昨年、カフェインの構造にグーグルが移行した理由がここにある。カフェインは構造のみの変更であり、グーグルがより早くインデックスし、クロールし、そして、結果を返すための取り組みであった。現在、グーグルは検索アリゴリズムに変更を加えて、以前よりもさらに新鮮な結果を表示している。

グーグルは次のように説明している:

グーグルはカフェインのウェブインデックスシステムを昨年完成させました。その結果、非常に大きなスケールで新鮮なコンテンツを求めてウェブを素早くクロールおよびインデックスすることが出来るようになりました。カフェインによってもたらされた推進力に加え、本日、グーグルは約35%の検索に影響を与え、異なるレベルの新鮮度に対して、最新の関連する結果を与えるタイミングをより正確に判断するため、重要な改善をランキングアルゴリズムに加えました。

検索の35%が影響を受ける

これは検索の12%に影響を与えたパンダアップデート(日本語)よりも影響が大きいことになる。

それではどのようなタイプの検索が影響を受けるのだろうか?グーグルは次のように答えている:

  • 最新の出来事や注目の話題。ウェブでトレンドになるつつある最新の出来事や注目の話題に関しては、最新の情報を直ちに欲しいはずです。今後、[オークランド抗議活動占領]等の現在進行中の出来事、もしくは[NBA ロックアウト]等の最新のニュースを検索すると、数分前に更新されたばかりのより質の高いページを見つけることが出来るようになります。
  • 定期的に繰り返されるイベント。 [ICALP]等の毎年開催されるカンファレンスや[大統領選挙]等の定期的に繰り返されるイベントもあります。キーワードで特定するまでもなく、50年前のイベントよりも最新のイベントの情報を知りたいことは明白です。また、より頻繁に行われるイベントもあります。最新の[NFLのスコア]、[ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ]、[エクソンの収益]等の検索を行うと、最新の情報が結果ページに表示されます。
  • 頻繁な更新。 頻繁に情報が変更されるものの、注目の話題でもなければ、繰り返し行われるイベントでもない検索もあります。例えば、[最高のSLRカメラ]を検索する場合、または新車のマーケットで[スバル インプレッサ レビュー]が知りたい場合、最新の情報を求めている可能性が高いと言えるでしょう。

PS: ダニー・サリバン: グーグルから幾つか質問に答えてもらった。また、幾つか問題を加えた。

新鮮なランキングは前から存在しており、改善されただけ

新鮮なコンテンツを強調する試みはグーグルにとって今回が初めてなわけではない。「Query Deserved Freshness」(QDF / 新鮮に値するクエリ)は2007年に導入されたコンテンツのランキング要素である。昨年実施されたカフェインアップデートによって、さらに早くコンテンツを集めることが可能になり、その結果、新鮮なコンテンツは上位にランクインする可能性が上がった。

それでは、何が変わったのだろうか?明らかに新鮮度は高くなっており、3つの検索のうちの1つに影響を与えている。これは大きな変化である。ただし、以前がどうだったのかは定かではない。検索の35%は、新鮮度のランキングアルゴリズムによって既に影響を受けている点はハッキリしている。以前が~%だったかは明らかにされていない(この点に関して現在グーグルに確認している)。

PS: グーグルは、今回の変更により、以前よりも2倍ほど多くの「新鮮」なコンテンツを提供していると述べた。要するに過去の「新鮮度」アルゴリズムは、クエリの17.5%に影響を与えていたことになる。現在は、影響を受けるクエリは倍増し、35%に達している。

「新鮮」スパムが行われる可能性

マイナスの側面が発生する可能性がある。検索エンジンは新鮮なコンテンツに見返りを与えることになるが、新鮮とは何を意味するのだろうか?ページに少しだけ変更を加えた場合、新鮮度の後押しを受けるのだろうか?新しいページに同じコンテンツを1日に1度もしくは2度再び投稿した場合はどうなるのだろうか?1度目に見つかった時点が新鮮と判断されるのだろうか、それとも修正されたデータが初めて利用された時点が優先されるのだろうか?

ストーリーの最新版が上位にランクインするため、パブリッシャーが鮮度を巡るレースで勝つために同じストーリーを何度も投稿する行為が横行するグーグルニュースよりもひどい状況にグーグルは陥るのだろうか?

新鮮なコンテンツに見返りを与えると、関連性が大幅に低下する恐れがあり、スパムや“軽い”コンテンツが入り込む隙を与えてしまう可能性がある。恐らく、グーグルは、鮮度と質の双方を確保する際には、様々な検索ランキング要素を組み合わせて利用するだろう。

グーグルは、“新鮮度”がどのように決められるのかに関しては無言を貫いているが、鮮度のみに見返りが与えられるどうかを尋ねた質問に対して、次のようなコメントを寄せている:

新鮮度は一つの要素ですが、話題性や質等の結果の内容にも注目しています。

PS: グーグルは新鮮度の要素の一つ – コンテンツが新鮮かどうかの判断基準 – はグーグルが初めてページをクロールした際の時間だと指摘している。そのため、ページを配信し、その後当該のページを変更しても「急に新鮮になった」とは見なされない。

最も新鮮な情報が欠落: ツイッター

ツイッターを巡る状況も明確ではない。ウェブ上の「新鮮」な情報の大半はツイートである。グーグル+は成長を遂げているものの、ツイートの量はグーグル+を大幅に上回る。

グーグルは7月以来(日本語)ツイートにリアルタイムでアクセスすることが出来なくなっている。ツイッターのデータのファイヤーホースを受けることが出来ないため、ツイッターのクロールに時間がかかってしまうのだ。今回、グーグルはランキングの変更を行っているだけであり、より多くのツイートを集めることが可能なインデックスの変更を行っているわけではない。

グーグルが未だにツイッターのファイヤーホースを用意していない点を尋ねると、グーグルから次のような答えが返ってきた:

マイクロブログが初めて最新のニュースを報じることがよくあります。グーグルは、インデックスした数分後に最新の出来事や注目の話題に関する結果を表示することが出来ます。しかし、関連する情報をより早く提供する方法を私達は常に探しており、今後も改善を行っていく予定です。

35%が変わると言っても35%が改善されるわけではない

最後になるが、この点も重要である。グーグルが“結果に与える35%の変更”が35%改善されると理解してもらいたくない。それは誤解だ。

検索結果への変更の確率にグーグルが初めて言及したのは、パンダアップデートを行った際であり、当時グーグルは12%のクエリが影響を受けると述べていた。12%質が改善されると推測していた人達もいたが、誤りであった。

検索結果の質を数字で表現する方法として一般的に受け入れられている方法は存在しない。例えばグーグルやビングの結果が「90%」良いと計測する第三者は見当たらない。つまり、何かが何%改善されたかどうかを判断する術がないのだ。

グーグルは意味をよく理解してからこのような確率を公表している。グーグルは、改善されると解釈されるような発言を慎んでいる。しかし、受け取る側が勝手に誤解してしまう。このような誤解は避けるべきである。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Search Algorithm Change For Freshness To Impact 35% Of Searches; Twitter Firehose Remains Off」を翻訳した内容です。

簡単にいえばソーシャルメディア対応かと思いますが、ツイッターをカバーしきれていないのはやはり痛手ですね。。。SEO的にはページ更新頻度を増やせばよいという単純な話ではないと思いますが、これまで以上にQDFを意識したSEO、コンテンツ作りは求められていくかもしれません。しかし今回この更新が行われたということは、ソーシャルサイトが検索エンジン化しつつある現状に対するウェブ検索エンジンとしての対策という側面もあるのでしょうか。今後の検索エンジンの進化、検索ユーザーの検索プラットフォームの変化が気になります。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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