こんにちは、ジェイ・リスティングの小川です。今回はBingのSEOについて業務で調査していたので、調査内容をまとめてみます。 SEO業務の参考になれば幸いです。

Bingってなんだろう?


ご存じでない方もいらっしゃると思いますので、簡単にBingの説明をさせていただきます。Bingはマイクロソフト社が提供する検索エンジンで、Live Searchの次世代版です。コンセプトは「かんたん、みつかるBing」となっており、情報の探しやすさ、マッチ度などを重要視した検索エンジンです。

Bingの機能などはBingナビにかなり詳しく書いているので、気になる方はぜひ参照してみてください。

そんなBingですが、米Yahooで検索エンジンベースとして採用されることが決定しているため、Yahoo! JAPANでも採用されるのではないかと一部で噂されていました。しかし、ご存知の通り、結局はGoogleを利用することになりました。

なぜBingのSEOなのか


ここまでの流れだと、「何でBingのSEOについて話すのか」ということになりますが、今後検索エンジンシェアがどのように変化するかはわかりません。Webプロモーション関連に携わる方は、研究対象としてBingも念頭においておくことで様々なケースに対応できる可能性があるため、今回の記事をしたためさせていただきました。

前置きが長くなりましたが、以下、BingSEOの基礎要点をまとめたものになります。

具体的な施策内容 (内部対策編)


◆タイトルタグ

上位表示を狙っているキーワードを入れておき、さらにページ毎にタイトルがユニークになるようにする。キーワードを入れる位置はできるだけ文頭に。

◆h(x)

h1には上位表示を狙っているキーワードを入れ、h2以下には不自然にならない程度に上位表示を狙っているキーワードを入れる。
しかし、h2以下に過剰に上位表示を狙っているキーワードを入れすぎると上位表示の妨げになるケースもある。こちらもタイトル同様にページ毎にユニークになるようにする。また利用の注意点としては下記の点に注意
  • h1はページ内で1回、h2以下は限定なし
  • タイトルタグと同じ内容を設定しない
  • 文字数は150〜200文字以内

◆meta description

上位表示を狙っているキーワードを入れ、さらにページ毎にユニークになるようにする。検索結果のサイト説明文欄に表示されるため、クリックしてもらえるような文章にする。ただし、説明文欄がmeta descriptionだけで構成されるわけではないことに留意。

◆meta keywords

上位表示を狙っているキーワードを入れ、さらにページ毎にユニークになるようにする。入れなくてもいいという意見もあるが、Bingが入れることを推奨しているので、入れておいたほうが無難。

◆strong

1ページに対して、強調したい1ワードにのみ設定する。

◆alt

画像の概要を示すような内容を入れる。 画像を示す内容を設定する。一時期のようにスパム的に上位表示を狙っているキーワードをわざわざ入れても効果はなく、関連性がある画像の場合のみ上位表示を狙っているキーワードを入れればよい。

◆a

上位表示を狙っているキーワードを入れる。しかし、過剰に入れすぎるとマイナス評価になるケースもあるので、あくまで不自然ではない範囲で入れる。
※備考
  • title属性を入れると効果的。
  • サイト内においてキーワードごとにリンクするページは統一する。
  • 隠しリンクなどは行わない。
  • 内部リンクは絶対パスで書く。

◆コンテンツ

コンテンツの量はある程度多いほうがよさそう。少なすぎるとインデックスされないケースもある。またユニークなコンテンツを求めるため、サイト内においてコンテンツを重複させないようにする。

◆ディレクトリ階層

できるだけ4階層以内に収めるようにする。組織図のように、コンテンツが「全体像→具体的」となるようなディレクトリ構造が理想的。
加えて、ユーザーが視認しやすいようにファイル名とディレクトリ名にページを説明する言葉を用いる。 単語を区切りたい場合は「-」を利用する。

◆キーワードの統一

「SEO」と書いてみたり、「SEO対策」と書いてみたり、「検索エンジン最適化」と書いてみたり、サイト上でキーワードを変えすぎないようにする。ただし、言い間違いや類義語でのSEOも意識する場合は除く。

◆マークアップ

W3Cに準拠して正確にマークアップする。 JavaScript、CSSは外部化して、フレームなどは利用しない。

◆ページの削除/移動、重複

301リダイレクトで削除、移動したページの移行先に1対1のリダイレクトをする。 どうしても削除できず、コンテンツが重複している場合は、canonicalを利用して正規化する。

◆検索エンジンがクローリングできるようにする

内部リンクがなく、サイト内で孤立したページを作らない。 スクリプトなどでリンクさせるのもクローリングできないため不適。

◆デッドリンク

デッドリンクが多く存在すると不利になるので、チェックツールなどを利用してデッドリンクをなくす。

具体的な施策内容 (外部対策編)


◆関連性の高いリンクを集める

被リンク元サイトと被リンク先サイトのテーマが近ければ近いほど、被リンクとしての評価が高い。

◆オーソリティサイトからのリンクを集める

運用歴、更新頻度など、検索エンジン上で評価の高いサイトからのリンクを集める。

◆ソーシャルメディアで紹介する

優良なコンテンツを持っているという前提だが、ソーシャルメディアやプレスリリースを利用してアピールする。ただし、スパムでむやみに紹介するのはマナー違反。

◆悪質なリンクプログラムに参加しない

リンクファームなどスパムとされているリンクプログラムに参加しない。

Bingだけが明記している対策


最後にBingだけが明記しているSEOの手法についてご紹介いたします。

◆QueryString変数を取るか、読みやすいURLに書き直す

Googleはどちらでも問題ないと公式に言っていますが、Bingでは静的化を推奨しています。

◆キャメルケースで記述しない

キャメルケースの利用について具体的に明記しています。Googleでは特に問題になっていないようですが、Bingでは利用しないことを推奨しています。

SEOは基本が大事


今回、上げさせていただいたチェック項目はBingから提供されている「Webマスター向けTips」の情報と検索結果ページの分析を元に構成しています。

上記項目をチェックリストにしてサイトを構築することでSEOの基礎部分がおおよそカバーできます。サイト構築時、診断時のチェック項目として利用できるかと思いので、ひとつ参考にしていただけると幸いです。

SEOは「外部リンクが重要だ」と言われますが、外部リンクが有効なのは最低限の内部対策が済んでいるサイトにおいてです。内部対策を疎かにしていては効果的なSEOは実現できません。

また、以前のように闇雲にリンクを大量設置するだけでは上位表示がされません。SEOをしているけど、いまいち効果がないという方は、一度基本に返ってみると意外に道は拓けるかもしれません。

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