誰かやるだろと思ってたんですが、誰もやらないのでまとめ記事です。

Yahoo! とBing の提携について、ディールの内容とSEOへの影響を
現段階で把握できるものをまとめてみます。シリーズです。

とりあえず、ディールからと思ったんですが SEOmoz にタイムリーな記事が
あがってましたのでガリレオさんが翻訳してる隙にアップしてみます。

元記事はこちらです。

SEOmoz | Top 10 Things the Microsoft/Yahoo! Deal Changes for SEO




#1 - SEO for Bing is Worth Your Optimization Effort
(Bing 対策が労力に見合うものに)

USではYahoo!ですら軽視されていたようですが、Comscore のデータを参照すると
両社の合併でシェアは28%。対策して意味のある数値になりそうです。

正式に発表されてませんが、Yahoo! Japan もコアのエンジンをYSTからBingに
変えると目される
ようですので、日本のほうが影響は大きいですね。

#2 - We May Lose Yahoo! Link Data
(YSEのリンクデータを失うかもしれない)

元記事では、Yahoo site explorer と Yahoo! advanced search は重要なリンク情報源
で、仮に今回の提携の余波でYSE両者のサポートが停止すると、非常に限られたリンク
情報が取得できるのみだ、と指摘しています。

これは確かにそのとおりで、YSEのサポートがどうなるかには注目が集まりそうです。

#3 - PPC Consolidation
(PPC強化)

USではGoogleが7割近いシェアを持っているので、Yahoo!やAdcenter への入札が
少なく、結果として比較的安価にトラフィックを誘導できているようです。
SEOと同じく、adcenter への入札が増えることは想像にかたくありませんので、
費用高騰が予測されます。

#4 - Bing's Webmaster Tools Are Important
(Bing のウェブマスターツールが重要に)

これはその通りですね。

#5 - Yahoo! & Bing Local Become More Essential
(Yahoo! とBing のローカル検索はさらに重要に)

現状、US の Bing でも地図検索がブレンド されているようです。
ということは、現状 Google のローカルリスティングを利用していたり、Yahoo!で
地域情報を利用しているような会社にとっては Bing のローカルリスティングも
無視できなくなるわけですね。

ちなみに Bing のローカルリスティング は Chrome 非対応なので、
ご利用の際は IE をダウンロードくださいw

#6 - Bing Will Get more Spam
(Bing はより多くのスパムを受けるように)

現状、Bing の検索結果はなかなか良いとの評判ですが、これはMS開発チームが
頑張っているのとともに、シェアが少ないが故にスパムにさらされていない。というのも
見逃せない事実です。

北米で3割のシェアを取るエンジンになった際には、当然スパマーの標的になるでしょう。

#7 - Bing Will Get Lots more Data
(Bing が更なるデータをゲットだぜ)

まぁ、そのままですね。シェアがあがるのですからより多くのデータを得られるようになります。

#8 - Important Yahoo! Properties May Dissappear
(重要なYahoo!の資産が無くなる?)

SEOにとって影響がありそうなのが、Yahoo! ディレクトリ、Yahoo! maps、Search monkey&Boss
がなくなるかもしれないという事実です。

特に、Y!カテとして親しまれているディレクトリはなくなってしまうと大きな影響が出そうです。

今回のディールではYahoo! の検索 UI については引き続きYahoo!が担当するとのこと
ですので、Search monkey は生き残る公算が高いのではないかと思います。
Techcrunch の報道 によれば、MSの Mehdi という人が Boss と Search monkey は
残したいと語ったとのことです。

#9 - Yahoo! Maintains UI Control for their Search Experience
(Yahoo! は検索の UI のコントロールは持ち続ける。)

UI のコントロールは持ち続けるとのことですので、広告の出方などは当然違いますし、
検索結果の並び順すら違う可能性もあります。
ということは、Bing と Yahoo! が同じエンジンを使いながら差が出るかもしれないということで、
注意を払う必要がありそうです。

#10 - Yahoo! Will Become a More Powerful Content Competitor
(Yahoo!がさらに強力なコンテンツの競合となる)

これは意外な盲点と言えば盲点で、検索開発のためのリソースをほかの分野に
注ぐことになるんですから、Yahoo! と競合するようなコンテンツを持つ事業は
戦いが激しくなりそうです。


日本から注目すべきとしては、2、4、5、6、8あたりでしょうか。
YSE 亡くなったら困りますって人多いんじゃないでしょうか?

というわけで次回に続きます。