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LPOって何? 始める前に読む基礎知識 (1/3)

2009年01月15日 08時00分更新

文●sato165(佐藤裕子)

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Webサイト運営者にとってすっかりポピュラーな存在になった「SEO(検索エンジン最適化)」。企業サイトから個人サイトまで、何らかの方法でSEOを施すことはもはや当たり前になりました。その一方、ここ最近急速に注目されるようになってきたのが、「LPO(ランディングページ最適化)」という考え方です。LPOは大規模サイトを中心に導入が進んでいますが、まだまだ現場のサイト運営やWeb制作者が“使える”情報は多くありません。本特集では今回から3回にわたって、「自分でできるLPO」(セルフLPO)をテーマに、LPOの考え方から個人サイトでも試せる手軽な実装方法までご紹介します。


LPOは「最初に見るページ」をよりよくする方法

 そもそも、「LPO」とは何でしょうか? 具体的にどんなことをするのでしょうか? LPOはSEO(検索エンジン最適化)やSEM(検索エンジンマーケティング)に比べるとまだまだ知名度が低く、「聞いたことはあるけれどよく分からない」という方も多いと思います。まずはLPOの基本的な考え方について、確認しておきましょう。

 LPOとは、「Landing Page Optimization(ランディングページ最適化)」の略です。検索エンジンなどを経由して訪れたユーザーが最初に見るWebページを「ランディングページ」と呼びますが、LPOはランディングページを検索キーワードなどによって最適化し、誘導したいページへ向かわせる手法のことです。LPOの定義は広く、検索キーワード以外にも「訪問した時間や季節などに合わせてランディングページの内容を変える」「ユーザーに合わせて個別のランディングページを生成する」といった方法が考えられています。

 具体的なイメージがしやすいように、不動産情報サイトにおける簡単なLPOの導入を考えてみましょう。

LPOの例

不動産情報サイトにおける簡単なLPOの導入イメージ。キーワードに応じてページを部分的に書き換えることで、目的の情報に到達しやすくなる


 この不動産情報サイトは、「アパート 不動産」「マンション 不動産」「中古住宅 不動産」といった、「不動産」+「目的の物件の種別」のキーワードの組み合わせで検索エンジンから訪れるユーザーが多いと仮定します。このとき、常に同じランディングページ(たとえばトップページ)が表示されると、ユーザーは「目的のページと違うな」とそのまま帰ってしまうかもしれません。あるいは一目見て「ちょっと探すのが面倒そう」と感じて他のサイトに行ってしまうこともあるかもしれませんね。

 そこで、「アパート 不動産」と検索した場合にはアパート物件情報へのリンクが、「マンション 不動産」で検索した場合にはマンション物件情報へのリンクが、ランディングページに表示されるようにLPOを実施したのが上の図です。このケースでは検索エンジンに入力されたキーワードに合わせて、ランディングページを動的に生成しています。検索キーワードとページの一部を一致させることで、ユーザーが探している情報をより見つけやすくなることが分かると思います。

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