GoogleアカウントにログインしていないユーザーにもSSL検索が強制適用、(not provided)が100%になる日は近い!?

[対象: 全員]

Googleは、Googleアカウントのログイン状態にかかわらず、すべてのGoogle検索をHTTPSでの接続つまりSSL検索を利用するように仕様を変更しました。

すでに実施済みです。

僕たちにとってこれが何を意味するかというと、Google検索からのトラフィックの検索キーワードを取得することが不可能になります。
Googleアナリティクスでいうと、「(not provided)」だけになってしまいます。

HTTPSへ強制的にリダイレクト

Googleアカウントからログオフした状態で、http://www.google.co.jp/ のように http:// で始まるURLでGoogle検索にアクセスしても、 https:// で始まるURLに強制的にリダイレクトされます。

HTTPS(SSL)のGoogle検索

FirefoxChromeでは、ブラウザが内蔵しているGoogle検索ツールやアドレスバーからGoogle検索を利用すると、GoogleアカウントからログオフしていてもSSLで検索される機能がすでに実装されていました。

ところが、今回は http://www.google.co.jp/ を明示的にアドレスバーに打ち込んでも、https://www.google.co.jp/ のSSL検索のページへ否が応でも連れて行かれます。

http://www.google.co.jp/ にはもはやアクセスできません。

SSL検索への強制リダイレクトを僕は先週こちらのブログで知って、確かにそうなっていることを自分でも確認していました。

ただ世間ではまったくといっていいほど騒がれていなかったので様子をうかがっていたところ、仕様が変わったことをSearch Engine LandがGoogleに確かめたという情報が入ってきました。

ログオフユーザーにもSSL検索を適用させたことをGoogleは認めています。

(not provided)の顕著な増加

GoogleアカウントにログインしていないユーザーにもSSL検索が適用されたことで、Googleアナリティクスの「(not provided)」が明らかに目に見える形で増加しています。

下は、あるサイトの7月1日からの「(not provided)」の推移です。

(not provided)の急増

(not provided)の急増

8月くらいにSSL検索の強制が始まったと思われます。
突然、「(not provided)」が跳ね上がっています。

もっとも以前からGoogleアカウントにログインしている検索ユーザーばかりのサイトでは目立った変化はないかもしれません。

事実、僕のブログではほとんど変化がありませんでした。
SEO系のブログなのでログインしているのが当たり前なのでしょうね。

ただし影響を受けていないということではなく、大きな影響(=被害)をすでに受けているということなので喜べることでは全然ありません。

一方でグラフで見せたように、影響をモロに受けているサイトがあるはずです。

自分の管理サイトをあなたもチェックしてみてください。

Googleからの自然検索トラフィックが普段から多いサイトは特に要注意です。

検索キーワードを完全に取得できなくなる日は近い?

SSL検索があらゆる環境で強制適用されているわけではなさそうです。
ブラウザの種類やバージョンなどにも依存していると思われます。

したがって、すべてのGoogle検索が今すぐにSSL検索に切り替わることはなさそうです。

しかしそれでもなお検索キーワードの取得がますます困難になった事実に変わりはありません。

SSL検索の完全採用に踏み切った理由をGoogleはコメントしていません。
政治的な絡みもあると推測され、おそらく詳細な理由を語ることはないでしょう。
「ユーザーのプライバシーを守るため」で済ませるはずです。

理由はどうであれ、僕たちにとって嬉しくない状況が発生したことは疑いようのない事実です。

検索キーワードを探るには、Googleウェブマスターツールの検索クエリのデータと先日導入されたAdWordsとその比較データを利用するしかないのでしょうか。

アクセス解析ツールで検索キーワードを完全に取得できなくなる日が、そう遠くない未来にやってきそうな嫌な予感がします。