サイトマップは最近ではあまり重要ではないという仮説を言ってみる
最近、コンサルを多くやっているという話を書いていますが、コンサル時にはサイトのリンク構造について指摘することが多いです。重要な論点です。
サイトマップはSEOで必要か? という話なのですが、ボクは最近ではあまり重要ではないと思っています。ええ、とりあえず仮説として。リンク構造がヘンなサイトでサイトマップだけをきちんと設置すると問題点の原因究明が遅れるように思います。
えー! SEO本にはサイトマップ設置しろとか、XML形式のサイトマップ作ってグーグルウェブマスターツールに登録しろとか言うじゃない? と思うでしょう。
ええ。まあ、少し前まではやったほうがいいかなとボクも思っていたんですけどネ。このところ見ているとそうでもないかな、と。検索エンジンのクロール能力も上がってますからネ。
確かに、サイトマップを置くと、検索エンジンのロボットがそこを元にしてクロールするので、サイト内のクロールがスムースに進むのはわかるんですヨ。実際にそうなります。また、XML形式のサイトマップ登録も有効です。クロールはスムースになります。クロールされて、ほとんどのページが検索エンジンにインデックスもされます。
ですけども、検索エンジンにインデックスされること=検索結果に上位に出てくること、ではないですから。検索結果に出るためには、インデクシングされないとダメです。だけど、インデクシングされているからといって、検索結果の上位に出るわけではないのです。ココは意外に誤解が多いトコだと思います。
サイトマップ作ってクロールさせても、そのサイトのページが検索で上位に出てきやすいかはまったく別なんですよね。検索エンジンのサーバには入るようになっても、次は、それらのページがそれぞれ高評価を得ないと検索で出てきにくいわけです。
サイト内の各ページが検索で出るかは、それぞれのページの評価が高いかどうかがポイントですが、そこには割合と内部リンクが重要な位置を占めていると思われます。そのリンクは基本的にはトップページを基点とするリンクなんですね。
もはや検索エンジンにとっては、サイトマップなどなくても、今の進化した検索エンジンのスパイダーロボットはサイト内リンクを読み取ってクロール先をリストアップしてくれるんです。むしろ、チェックすべきは、サイトのトップページから、サイトマップ以外のリンクを辿って数クリックで全ページにいけるかどうかが重要だと思うんですヨ。
数クリックでたどり着けないところはダメなんです。ところが、数クリックでたどり着けないような構造の悪いサイトも、サイトマップだけはきちんとしたものがあると、検索エンジンはサイトマップを使ってクロールしてしまうし、インデクシングもしてしまうんですね。だから、インデックスを調べてもとりあえず全ページはインデックスされている。でも、サイトの評価は全体として低いし、検索で出てきにくい。
つまり、サイトのリンク構造の悪さが、そこだけ出来がいいサイトマップによって覆い隠されてしまうケースがいくつかあって、それを見ると、サイトマップ作るより、サイト構造直すのが先だ!、と思った次第なんですヨ。
今までは、
インデクシングされていない → サイトマップ作ろう → やったー!全ページがインデクシングされた → 上位に出てこない → 別途SEO対策が必要だ…
というケースが多かったと思うんですが、これからはむしろ、
インデクシングされていない → サイトのリンク構造が悪いのではないか? → リンク構造改善 → やったー!全ページがインデクシングされた → 検索でもぽつぽつ出てき始めた!
という流れのほうが早いんじゃないかな、と。まあ、あくまで、「仮説」ですけどネ。
それから、サイトマップは作るな、というのではなくて、作っても良いけど、サイトマップ頼みのサイト構造はダメという話なのです。
(たまにはまじめな話でも)
written by asotetsu July 4, 2008
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