Googleに送った再審査リクエストは本当に人間が読んでいるのか?

[対象: 全員]

再審査リクエストを送ったとき本当の人間に読んでもらえる可能性はどのくらいあるのか? 結果が戻ってきたときそれに対して返答する方法を考えているか?

上の質問にGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏がビデオで回答しました。

ウェブスパムチームによる手動処置を受けてないときは何もできない。
その場合はランキングはアルゴリズムで機械的に処理されているから再審査リクエストは自動的に閉じる。

それ以外の再審査リクエストは100%本当の人間が見る。

とはいえ1つ1つ個別に詳細に対応している余裕がないから、解除されたとか依然として問題が残っているとか納得のいくような返信がもらえないこともある。

しかし再審査リクエストを見て返信を作成しているのは実在する人間だ。

再審査リクエストの結果に対する返答としては、たとえば再審査リクエストがもし認められなかったとしたら状況を再度よく調査して違反箇所を改善できたのならもう一度再審査リクエストを送ってやり取りすることができる。

ただし「再審査リクエストの結果(認められなかったこと)は間違っている」と間髪を入れずに返信するのではなく、なぜ認められるべきなのかその根拠を示したほうがいい。

再審査リクエストが複数回送れてきたときはそのなかから少数をサンプリングして選んで別の人間に送り、もっと深く調べたほうがいいだろうかもう少し詳しい情報を教えてあげたほうがいいだろうかなどと相談することをしばらく前から試験的に始めている。

再審査リクエストのプロセスを改善するために他に方法はないか、もっとコミュニケーションをとれるいい方法ないかを僕たちは考えている。

何度も再審査リクエストしたからといってそれがアピールになって詳しい返信がもらえるとは保証できないけれど、すべての再審査リクエストを読む人間がいることは確かなことだ。

気を付けてほしいことは、再審査リクエストが認められなかった返信を受け取ったあと即座に自分の正しさを主張してはいけないということだ。

問題を調査しないですぐさま再審査リクエストをもう一度送ってきたとしたら、「この人は頑固で何も改善しようとしていない」と感じてしまうかもしれない。
この時点で、生産性のある会話を続けられなくなってしまうだろう。

しかし僕たちは、どうやったら多くの再審査リクエストをさばけるか、コミュニケーションをもっと取れるようにできるか、実際の人間が見ていろいろな実験を行ないながら再審査リクエストのプロセスを改善しようと一生懸命に取り組んでいる。

手動処置が取られていないときに再審査リクエストを送っても、手動での処置はとっていないというメッセージが返ってくるだけです。
これは自動返信ですね(手動処置とアルゴリズム対応のペナルティの違いについてはこちらの記事を参照)。

ですが手動処置が取られたときの再審査リクエストはすべて人間が読んでいるということです。

これは、日本版Google公式ヘルプフォーラムで社員のKyotaroさんが説明したことと一致しています。

皆さまから送られた再審査リクエストは、専門のチームが人手で確認しています。審査では、様々な要素についてサイトの解析、違反箇所の分析をおこなっていますが、もちろん再審査リクエストに書いていただいた説明等も確認しています。

返信の文面は人間味が感じられない定型文だったとしても、必ず読んでいることは間違いないようです。

再審査リクエストが一旦は却下されたけれど、自分の正しさを“理論的に”主張した結果修正を加えていないのに対象の手動処置が解除されたケースがあったことをCSS Nite「インハウスSEO」のプレゼンのなかでCAの木村さんが事例紹介していました。

Matt Cutts氏の説明どおりですね。

なぜ認められるべきなのかその根拠を示したほうがいい。

問題を調査しないですぐさま再審査リクエストをもう一度送ってきたとしたら、「この人は頑固で何も改善しようとしていない」と感じてしまうかもしれない。
この時点で、生産性のある会話を続けられなくなってしまうだろう。

機械ではなく生身の人間が読んでいるのだとしたら感情は当然あるでしょうから(たとえGoogleの人といえど!)、円滑なコミュニケーションを取ろうという姿勢は大切でしょう。

平身低頭する必要はありませんが攻撃的になるのはマイナスになりこそすれ何のプラスにもならないはずです。

再審査リクエストの結果に不満がある場合は、冷静に理論整然と自分の考えを主張することが大切そうですね。

画一的ではない個別の対応に関してはいろいろ試験をしているようです。

不自然リンク警告の場合、そのサイトで問題となっているリンクを数本、具体例として提示することもあると「リンクの否認」ツールを説明しているビデオのなかでMatt Cuttsはコメントしていました。

米国では実際にその事実が確認されています(不自然リンクのサンプルを示してもらった人が日本でもいたら教えてください)。

再審査リクエストなんて送る状況にならないに越したことはないのですが、いざ送らなければならない状況に陥ったときは背後で何が行われているか知っておくと落ち着いてに対処できますね。

100%人間が読んでいるとのことなので“人間らしく”やり取りしましょう。